リハビリってなぜ必要?
たとえば、骨折しても骨折した場所は
また自然と骨が出来てきて、骨折は自然と治ります。
それが人間の自然治癒力の一つだからです。
ではなぜ、リハビリテーションが必要なのでしょうか。
まず、骨折すると場所によっては安静にしないと
骨折した部分がズレたり、炎症が長引くことが多いです。
ところが必要以上に安静にしすぎると、
関節が固くなったり逆に痛みが続いたりします(動かさないほうが
痛みがすぐ引くというのは間違いです)。
リハビリテーションでは、より適切なタイミングで、
より適切な方法で刺激を与えたり患部を動かしたり
します。リハビリをしなければ骨折部に近い関節は
動かしにくくなったり、逆に関節ではない場所が
動くようになってしまったり(偽関節)ということにもなりかねません。
右肘が曲げたり伸びにくくなったら様々な支障がでます。
食事をとるのにも難しくなり、箸が口元に届かないということも
あるかもしれません。
両手で水をすくえても顔まで届かず、
顔を洗うのに手間が増えるかもしれません。
早期に、また適切な時期にリハビリテーションを行わないと
後々、さまざまな支障がでてくるのです。
運動だけがリハビリではない
リハビリテーション=運動、というイメージが
定着しているかもしれませんが、
そもそもリハビリテーションの語源というのは
「その人らしさを取り戻す」という意味です。
ですから、その人らしさを取り戻す手段であれば、
リハビリテーションの方法は無限に存在していて
幅広いといえます。
リハビリテーションというのは環境を整えることも含まれます。
生活は、個人だけで成り立つものではないからです。
環境が必ず含まれます。
生活に使う道具も、住まいも、外に出る手段、外でのコミュニティも
何もかもすべてが環境なのです。
道具を新しくしたり、使いやすいものにしたり、
生活しやすい住まいにしたり、
自分で自分の環境を整えること、誰かの環境を整えてあげることも
リハビリテーションの重要な要素といえます。
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