肩を脱臼する原因とは

肩の脱臼とは

肩関節の脱臼というのは、上腕骨が正常な位置にないことを

意味しています。

「肩がはずれる」というのは、もともと「はまっている」のが

正常な位置なのであって、そこからずれてしまうのが脱臼です。

脱臼は「臼から脱する」と書きますが、この場合臼というのは

肩甲骨の関節窩といって、上腕骨がはまっている場所になります。

上腕骨がその臼の形をした関節窩にしっかりはまることによって、

肩関節というのは正常な位置にあるということになります。


肩の脱臼の原因

肩の脱臼の原因はいくつかあり、

交通事故・スポーツ外傷・転倒転落・下関節上腕靭帯の機能不全などがあります。


交通事故・スポーツ外傷

いわゆる強い衝撃を肩に受けて、

その衝撃により肩が脱臼するものです。強い衝撃を受けて、

ですから上腕骨の骨折をしたり他の箇所も受傷したりと

いうこともあります。

交通事故では当然その外力が強くなりますが、

スポーツでもいわゆるコンタクトスポーツと呼ばれる部類のもの

(ラグビー、アメフト、柔道、レスリングなど)で

起こりやすく、またスノーボードやスキーなど

転倒時に強い衝撃を受ける可能性が高いスポーツでも

起こりえます。

転倒転落

ただ転ぶだけでも衝撃が肩に集まったり

打ちどころが悪いと脱臼する恐れがあります。

下関節上腕靭帯の機能不全

脱臼後、再脱臼しやすくなる原因などがこれに当たります。

関節窩には関節唇という部分があるのですがこの関節唇は

臼がたの関節窩の深みを補い、肩の安定性に寄与します。

ところが脱臼するとこの部分がはがれやすく、

安定性が損なわれるためにまた再脱臼しやすくなる・・・

ということが非常に多くあります。

これをバンカート損傷、そして関節唇のみの損傷でなく

関節窩自体が骨折することを骨性バンカート損傷

いいます。

関節唇というのは放っておいても治ったりする組織ではありません。

そして下関節上腕靭帯は関節唇についているので、

土台を失いしっかりと上腕骨を支えることができなくなります。


一度脱臼するとクセになるというのは

脱臼すると肩の安定性を高めている組織が損傷し機能不全を起こすために

肩の安定性が低下する特徴があるからです。

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