関節唇とは
関節唇(かんせつしん)とは、
肩関節や股関節の安定性を高める働きをしている軟骨の
ことを言います。
関節唇の役割
関節唇の役割とは、関節窩の縁に位置し、
関節窩のくぼみを深める働きをすることです。
肩関節には肩甲骨の関節窩の部分にあり、
股関節には骨盤(寛骨)の寛骨臼という部分にあります。
上腕骨も大腿骨もそれぞれ、関節部分には
「上腕骨頭」「大腿骨頭」という球状の骨がはめこんであり、
それが関節窩の中を滑って運動することで
私たちは肩関節や股関節を比較的自由に運動することが
できます。
ただ自由に運動できる反面、安定性でいえば
他の関節よりも劣ります。
だからこそ、関節唇によって関節の安定性をできるだけ
高める必要があるのです。
浅い皿の中を自由にボールが動けばさっさと皿の中から
こぼれる(脱臼)するかもしれません。
ですから浅い皿の縁に「足す」ことで
出来るだけ深い皿にでき、ボールがこぼれずに・・・
球状の骨が脱臼せずに済むということです。
関節唇損傷
この関節唇も損傷することがあります。
ただ損傷するのではなく、関節窩からはがれてしまう、
つまり関節窩に深みを与え、安定性に寄与する・・・という
効果がなくなってしまうのです。
ダウンタウンの松本人志さんが股関節の関節唇損傷で
一時休養されたニュースをご存じの方も多いかもしれません。
肩関節であれば、脱臼により関節唇が損傷するパターンが非常に
多く見受けられます。
脱臼で関節唇が損傷することにより、さらに安定性が
低くなり脱臼を繰り返してしまう、
ということも臨床上よくみられます。
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