こんにちは、お茶々です。
握力は、日常生活を送る上で必要不可欠です。
また、トレーニングマシン等を使った高負荷の筋トレをする場合でも
強い握力が必要になってきます。
握力を鍛えることに興味がある方もいるでしょう。
ただ、
という素朴な疑問が湧いてきますね。
せっかくなら、ピンポイントに筋肉を使って効率よく握力強化したいところです。
というわけで、今回は握力に使う筋肉について解説していきます。
握力に必要な筋肉の部位について
握力に必要な筋肉は、主に前腕部にあります。
握力に必要な筋肉の名前
結論から言うと、深指屈筋、浅指屈筋、長母指屈筋、短母指屈筋、
総指伸筋、長撓側手根伸筋、短撓側手根伸筋・・・・
等が主に働き、またそれ以外でも収縮する筋肉が
いろいろあります。
握力に関する論文にはよく名前が出てくる深指屈筋や浅指屈筋。
深指屈筋は主に指の第1関節(指の一番先の関節)を曲げる働き、
浅指屈筋は第2関節(指の二番目の関節)を曲げる働きをします。
手首を掌側に曲げる働きもありますね。
どれも、人差し指~小指にかけての話で、
親指は別に長母指屈筋や短母指屈筋が担当しています。
握力に必要な筋肉の部位
これらはすべて肘付近~前腕~指先にある筋肉ですね。
前腕にある筋肉は、程度の差はあれ
大体収縮すると思っておいて大丈夫です。
あと、上腕二頭筋(力こぶの筋肉ですね)や肩関節を曲げる筋肉に
関しても、これらの筋力と握力には相関がみられたという
研究報告もあります(参考論文はこちら)。
なんなら、奥歯を噛みしめる力も相関があるとの報告もあります(参考論文はこちら)。
握力は、握力と普段の運動量の影響だったり他の筋力だったりとの
関連性を検証されることが多いですね。
ただもちろん、主に働く前腕の筋肉を鍛えるほうが
握力強化をするには効率的でしょう。
前腕筋とは
よく「握力には前腕筋」とネット上で見かけたりしますが、
前腕筋という筋肉があるわけではなく、
「前腕にある筋肉の総称」を指しているのだと思われます。
前腕部の筋肉は前腕部をひねったり、
手首を曲げたり返したりする作用があるので、
詳しくまとめるときは「手関節・手指伸筋群」とか
「屈筋群」とかいう名前で呼んだりしますね。
ところで、「握力に必要な筋肉はコレだから、コレを鍛えるのが必要だ!」
という”単独の筋肉に焦点を当てた”論文は少ないです。
というのも手の運動をしていて、
どれかの筋肉を単独で動かすってまずないんですよね。
たとえば浅指屈筋と深指屈筋だけ
選択的に鍛える方法があったとしても、
そのメリットはどこにもなかったりします。
さらにいうと、握力に関しては「握りこむ」動きだけ
重点的にやっても非効率です。
下記で説明していきますね。
屈筋群と伸筋群を同時に鍛えることの重要性
握力を発揮するときはグっと“曲げる”ので、
・・・と思われることもあるかもしれません。
ただ握力に関していうと屈筋群だけでなく伸筋群、
つまり手首を伸ばしたり指を伸ばしたりする力を働かせる
手根伸筋群や総指伸筋の力も
かなり重要になってきます。
というのも
手首を20°~30°くらい曲げてもらって
ぐっと拳を握るのと、
手首を20°くらい反っておいて、
ぐっと拳を握るのとでは、力の入り具合が全然違うはずです。
つまり、握る力に対して手首(手関節)をしっかり反ったまま
保持する力というのも大事なわけですね。
伸筋群の筋力と握力の関係性も、よく研究報告等で言及されています。
伸筋群が弱いと、握力も弱くなる
分かりやすい例でいえば、橈骨神経麻痺など。
橈骨神経麻痺をかなり簡略化して説明すると
「手首を反ったり指を伸ばしたりすることが出来なくなる」
麻痺のことです。
まったく前腕の伸筋群が働かなくなります。
つまり、手首と指(の付け根、第3関節)がだらんとした状態のまま
自力では伸ばせない状態です。
橈骨神経麻痺の人は、「手首や指を曲げる」ことはできます。
けれども、発症してすぐの人でも握力は弱いです。
つまり指を曲げる力だけでは、握力というのは
十二分に発揮できない、ということになります。
まとめ
今回のまとめです。
「深指屈筋、浅指屈筋、長母指屈筋、総指伸筋、長撓側手根伸筋・尺側手根伸筋」
・握力を鍛えるには、手首と手指の屈筋群・伸筋群を同時に強化するのが効率的
握力を鍛えたいときは、以上を意識して行うと
スムーズに強化が図れるはずです。
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