圧迫骨折後、コルセットをしないでもいい?

圧迫骨折

圧迫骨折すると、

大抵の場合はコルセットを作成して装着することになります。

ただ、コルセットを作成したり装着しない場合もあります。

それはどういった時なのでしょうか。

圧迫骨折後、コルセットを作成・装着しないのはどういった場合?

まずは、「骨折してから時間が経過しているとき」です。



圧迫骨折というのは、レントゲンやMRI上で

骨折部を確認して診断します。

大体は、真新しい骨折の状態が画像上確認できます。

医療関係者だとこのような骨折を

「フレッシュな骨折」とか「新鮮骨折」とか

いったりします。

すなわち、「骨折したて」の状態だということですね。


ところが中には、

骨折したての状態ではなく古い骨折痕があって、

そこが何らかの原因で痛みを発して、

クリニックや病院などに来院する場合があります。

背中に強い痛みがあったけれども

我慢した結果骨折部を放置する形になって、

結局痛みが全然消えずに数か月後に病院受診した。

といったケースもあります。

そこで初めて、骨折していたことが判明するわけですね。

こういった場合は、

骨折部もすでに新しい骨が出来上がっているので、

急に安静期間を設けたりコルセットを作成・装着したりは

しません。あまり意味をなさないからです。

ただ、痛みの軽減のために

ソフトコルセット(セトル)などの装着を

勧められることはありますし、

場合によっては入院を促されるでしょう。


明らかにコルセットが装着できない場合

もう一つは、コルセットをつけたほうがいいけれども

「どう考えてもコルセットが装着できない」

「安静がとれない」場合です。

そもそも、コルセットには型どりが必要です。

各々の脊柱のカーブや骨盤の高さに合わせた

装具作成が必要になるからですね。

ただ、認知症や理解力の低下などが目立ち、

そもそもその採型自体が難しかったら?

採型中にどうしても動いてしまい、じっとしていられない

ようだったら?

あるいは、コルセットを折角作っても

それ自体をつけるのを嫌がるようだったら?

といったことを加味して主治医は最終的な判断を下します。

コルセットは窮屈なものです。

認知症や精神疾患がある場合、コルセット自体が不快さを増幅させ

不安や不穏を招き、安静が必要なのにより動くようになってしまう、

ということもあり得ます。

認知症の方でも快・不快という感情はハッキリと記憶に残りやすいので、

コルセットを見ただけでも怒り出したり拒否がある、

急にソワソワしてしまい落ち着かなくなる・・・といった

パターンもあるのです。

そうなると本末転倒なので、

そういった場合にはコルセットが処方されないことも

あるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました